“元気一番”を掲げる不動工業の想い
北九州・若松の海から吹く風が、新しい工場の窓を揺らしている。
聞こえてくるのは機械の音だけではない。弾むような会話や、年齢も経歴もさまざまな人たちの笑い声。ここは株式会社不動工業だ。暮らしに欠かせない巨大プラントの「配管」をつくり、支えている会社である。
社内の壁に大きく掲げられているスローガンは「元気一番」。その言葉通り、働く人たちの表情は驚くほど明るい。社長も専務も現場のリーダーも、昔からの友達のように気さくに言葉を交わしている。
数年前まで売上は10億円ほどだった。それが今では30億円へ。社員の数も倍近くに増え、3つ目の工場も動き出した。まるで力強いエンジンの回転数が一気に上がっていくようだ。
急成長の真ん中で、彼らは何を見て、何を感じているのか。そして、これからどこへ向かおうとしているのか。
「何者か」になる前のあなたへ。47歳の社長が語る、”覚悟”と”未来”

「本当の意味で大人になったのは、40歳を過ぎてからかな」
そう語るのは依里社長。未来を信じるその目は、まるで若者のように輝いている。
若い頃は「人の倍働かないと稼げない」とがむしゃらに走ってきた。人生が大きく動いたきっかけは、前社長との出会いと、しつこいほどの熱烈な誘いだった。
「最初はね、あんまり好きじゃなかったんです、前社長のこと(笑)。でも、とにかく熱量がすごくて。その熱意に負けたというか…。35歳の誕生日に入社して『この会社を絶対に面白くしてやる』と決めました」
社長に就任したのは令和元年。その時に本当の覚悟を決めたという。
「『ポジションが人を作る』って言うけど、私は違うと思う。覚悟が人を作るんです。覚悟を決めるとオーラも言葉の重みも全部変わる。周りの見え方もガラッと変わるんですよ」
その覚悟は会社の急成長につながった。だが社長が見ているのは数字の先にある未来だ。グループ全体で売上100億円。関東・関西への進出、そしてベトナムへの海外展開。目標は大きいが、その根底には北九州への恩返しがある。
「言わないと実現しない。言ったからには、やるしかないでしょう?」
その言葉の裏には「社員が誇れる会社をつくりたい」という想いがある。
「地域スポーツを応援したり、プロ選手を呼んで野球教室を開いたりね。もちろん社会貢献でもあるけど、一番は社員や家族に『お父さんお母さんの会社ってすごいね』と誇りに思ってほしい。そのプライドは必ず自分たちの力になるんです」
そんな社長が仲間に求めるのは主体性だ。
「自分の未来を自分で描ける人。『将来社長になる!』くらいの野望がある人がいい。今は会社が一番面白い時期。ポストは空いているし、M&AやDX、海外進出など挑戦が転がっている。完成された船に乗るんじゃなくて、まだ誰も見たことのない船を一緒につくっていく。その方が絶対に面白いと思いませんか?」
社長が何度も繰り返した言葉がある。
「何をするかより、誰とやるかが大事なんだ」
学歴や経験ではない。あなたという人間の可能性を信じている、真っ直ぐなメッセージだ。
地図のない道を仲間と創る 現場監督13年目の本音

「高校生の時、自分が今こうなっているなんて全く想像してなかったですね」
そう語るのは入社13年目の稲毛さん。高校卒業後すぐに入社し、今では全国を飛び回る現場監督として活躍している。
「入社してすぐ、いろんな現場に行くなんて誰も教えてくれなくて(笑)。気づいたら広島、長崎、宮崎…いろんな場所を旅してました」
彼の仕事は、更地に配管を組み立て、工場を動かすこと。社会のインフラを支える誇り高い仕事だ。しかし長期出張など厳しい現実もある。
「初めて一人で現場を任された時は正直きつかったです。周りは年上の職人さんばかりでプレッシャーもすごくて…。でもボロボロの時に支えてくれたのも先輩たちでした。『大丈夫、大丈夫。俺たちもそうだったから』って。だから今度は自分が後輩に同じことをしてあげたいって自然に思いますね」
出張先では休日にゴルフやご当地グルメを楽しむこともある。それはまるで修学旅行の延長のようだ。
「しんどい時、隣に誰がいるか。それってすごく大事なんです」
やりがいは、配管が完成し一つの景色になる瞬間だ。
「何もない場所に、自分たちが組んだ配管が並んで動き出す。その光景を見ると『やってよかった』と心から思える。数年後に訪れて、自分のつくったものが社会の役に立っているのを見るとやっぱり嬉しいですね」
どんな後輩に入ってきてほしいか尋ねると「よく喋る人がいいですね」と即答。
「真面目すぎるより、冗談を言いながらワイワイできる人の方が合ってるし長続きする。最初は仕事できなくて当たり前。分からなかったら『すいませーん!』って聞けるとか『何か手伝うことありますか?』って動けるとか。そういうことの方が技術より大事なんです」
右も左も分からなかった青年は、仲間に支えられ、今や会社の最前線を引っ張る存在になった。その道のりは、この会社でなら誰でも成長できる証拠である。
あなたの色で未来を描く 舞台は日本そして世界へ

不動工業には様々な個性を持つ仲間が集まっている。新卒で入社して現場一筋で技術を磨いた人もいれば、異業種から転職してきた人もいる。違う色が混じり合うことで、思いもよらない化学反応が生まれる。
「大切なのは向上心。そして人の話を素直に聞けること。周りとコミュニケーションを取りながらチームで進められる人が伸びていますね」
そう語るのは銀行出身の沖本専務。冷静な視点で社長を支える、もう一人のキーパーソンだ。
不動工業の評価制度はシンプルだ。年功序列よりもやる気や経験、能力を評価する。だから高卒入社の稲毛さんが若くして現場責任者になることも珍しくない。
活躍の場は日本だけではない。海外進出は夢ではなく現実の目標だ。あなたの「やってみたい」が国境を越えることもある。
会社のカルチャーは仕事の中だけではない。社員旅行やバーベキュー、野球観戦などイベントも豊富だ。そこには役職や部署を超えた笑顔が広がっている。
もちろん遊びだけではない。プロとして成長するためのサポートもある。会社が必要と認める資格は費用を会社が負担する。一人ひとりが自分の市場価値を高められる環境がここにはある。
自分の「やってみたい」をエンジンに

北九州から日本全国へ、そして世界へ。不動工業という船は大きな希望を乗せて未来という大海原に漕ぎ出そうとしている。
社長が語った数えきれない挑戦。現場の先輩が教えてくれた厳しさと喜び。仲間と一つの目標に向かう高揚感。ここにはまだ完成していない無限の可能性がある。
だからこそ、あなたの「やってみたい」が船を進める力になる。
「若い時にしかできないことを、一生懸命楽しんでほしい」
それは社長、そして先輩たちからの真っ直ぐなメッセージだ。
給料がいいから、休みが多いから。会社を選ぶ理由はそれぞれでいい。でももし「誰かと一緒に何かを創り上げることにワクワクしたい」「自分のまだ知らない可能性に挑戦したい」と思うなら。
不動工業という、ちょっと熱くてすごく温かいこの船に、一緒に乗ってみませんか。
 
				 
				 
				 
				 
				
 
			 
			 
			 
			 
			 
			
